タルト・タタンの夢
タルト・タタン。お菓子に興味がないと呪文ですが、りんごを使ったお菓子です。
文庫が最近発売になっています。私は文庫を買いました。近藤史恵さんの「キアズマ」には以前に触れましたが、これはまったくテイストが違う短編集。朝日新聞に売れている本として書評がありました。
毎回料理やお酒、甘いものに絡めてちょっとした謎が示され、風変わりなシェフが解決するという形。
70代母は肉と乳製品が食べられないので、フランス料理や菓子はちんぷんかんぷんですが、それでもあっという間に読み面白かったと申しておりました。料理やお菓子はあくまで設定のひとつで、人間が魅力的に描けているということだと思います。
その上で料理の描写は香りまで漂ってきそうで食べてみたくなりますし、こういうお店が近所にあったら通いたいものです。
私が好きな北村薫さんの「円紫さんと私シリーズ」も謎解きをするのはシェフでないですが同じ形式です。北村薫さんがお好きならぜひ手に取ってみてください。楽しいひとときをお約束します。