プラトニック 第5回 追記
閑話休題でもないか。プラトニックというタイトルバックCGの赤い血痕にみえるもの。
第1回では、単純に上から見た大小いくつかの血痕が鼓動している。
第2回では、少し斜め上からで奥行きがあるように見せ、依然としてふんわり丸くぼんやりな血痕たち。
第3回では、まだいくつかの血痕に過ぎないが、血管中の血液の流れのようにふわふわ動き形を変えながら鼓動している。
第4回では、焦点をぼかしつつも、ひとつひとつの血痕が丸く繋がり鼓動し、結果的に心臓の形となり鼓動するイメージ。
第5回は、ひとつの血痕だけが波立ちかつ鼓動のたびに血しぶきがあがり、またその血が吸い込まれる。血痕自体の大きさは変わらない。大きさは変わらないのに吸い込まれるのが説明しづらい不安を呼ぶ。
第5回、もう一度ざっと見直した。まぁ、二人リビングで気持ちを確認し合う際のセリフのちんぷさ(漢字にするときつくなるから)はいかんともしがたい。向かい合いつつ這いつくばって、互いに向かって移動しキスするのは斬新だったけどね。これは舞台だったら上手下手からお互い歩み寄って中央に揃い、そのあとセリフが掛け合う。ああ、これは結婚式の宣誓かしら。そして誓いのキス。今回のセリフは「宣誓」だから必要だったと思えばいいか。
この話は、肝心なところは身体の動きや表情、目の演技だけで、視聴者に委ねてセリフは付けないで…。それができる人たちだし。セリフがあると見ているこっちがこの社会人経験かつキャラクタでこのセリフ!中高生か!とか照れるしせっかくの世界観が壊れて困るよ。
第5回のラスト映像は、装置が俯瞰で観るときれいな迷路で、壁、ドアも天井床もすべて白くて衣装も白い二人がその迷路をうろうろし自問自答しながら、最後にお互いにたどり着くという一連の動きが♪ストレンジャーとともに流れる。
青年と沙良さんの孤独と運命の表現は、既視感いっぱいです。すべて色は白を使う、そして巨大迷路って誰しも一度はやってみたいものなのでしょうね。まさかこれって脚本にここまで具体的な指定があるのかな。よく見る演劇のポスター写真を映像化したみたいなの。これドラマなのにとても舞台的な演出な気がしてならない…。だから良い意味でセリフが聴こえなくても、動きと表情だけ追って行けば作者が言いたいことには到達できる気がするのよね。
まだ第6回見ていないし、HPや公式Twitterもネタバレするのがいやだから出来るだけシャットアウトしています。