東海道四谷怪談@新国立劇場 中劇場 6月13日、千秋楽
歌舞伎としてではなく今新国立劇場中劇場で新劇の形でやるのは、何を表現したかったからなのかな。役者は皆さん素敵だったと思う。美術はモダンで楽しかった。
私は今回少し辛めです。
お芝居を観に行くとき、人の、私の心を揺さぶって欲しいと念じながら行きます。今回そこまで揺さぶられなかったなぁ。演出はあくまで寄り添うもので、奇抜な演出に衝撃を受けてもそこに感動することはまれ。今回演出はあくまで秋山さんをお岩に起用した以外はスタンダードで、それゆえに歌舞伎の、伝統芸能の揺るぎなさを再認識した。歌舞伎は、型があるゆえに役者の有り様が逆に際立って観ているこちらの内面をわぁーと投影させることができる。親子の再会と別れとか、こちらの心情を増幅させる。伊賀越とかね…。内野さんの贔屓から申しますと、いやーな伊右衛門だった。ゴキブリ以下。秋山さんの底力拝見しましたよ!また内野さんと共演してくださいまし。
2人のブルールーム素敵だったと今でも思うので。