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住めば都

気が向いたら、好きな俳優、観劇記録や日常ごとを独断と偏見に満ちた表現で書き散らかしています。思考が合わないかたはごめんなさい。

オリエント急行殺人事件 1月11日、12日

二宮さん ドラマ

観たら観ただけの楽しみが随所にちりばめられている話でした。

ミステリを好きだというひとなら、一度は読んだことがあるアガサ・クリスティ原作のオリエント急行殺人事件を三谷幸喜が脚色、フジテレビ開局55周年記念のドラマです。オールスターキャストって簡単に言うね、それでもガチャガチャしないところがよかったです。2幕もののお芝居を見ているようだった。第1幕はそれこそ日本に舞台を移したもの。第2幕は事件の発端から、どうやって犯人が被害者を殺害したかを埋めるもの。ああいう寝台列車ものって、一度は狭い通路に人がひしめいている図を撮りたがるのが面白い。いくつか印象的な場面を映像として残したいがためにドラマにしたのか、と思うくらい。

萬斎さんのお芝居のすてきさは、滑舌と声と姿勢が素晴らしくいいこと!これはいい役者の条件じゃないかしら。これって、新劇の役者さんでもそうだと思う。好きなひとなら猫背でもいいとかあるけれど、私は姿勢がいいひと、無条件に好きです。

1幕は萬斎さんの吸引力であっと言う間に終わりました。ふぐの一夜干しの扱われ方が三谷さん。

復讐は、仕返しという言葉に置き換えられるものですが、日本では仇討ち、代表格が赤穂浪士でしょうか、これに置き換えるのはどうかな、物語に入りやすいのかしら。

復讐の動機は当事者の事情で揺らいでしまうのも当然だと思う。赤穂浪士を脚色し文楽が初演の仮名手本忠臣蔵でも、仇討ちに加わりたくても加われない人物が描かれる。仇討ちは武士のものだけれど、ここではそうじゃない、仇討ちを目指した非なるものということなのかな。

詳しく描かれた殺人の場面は、犯人それぞれの思惑が表情や刺し方などに細かく反映されていて、わざわざあのえぐい場面をクローズアップした甲斐があった。そこで二宮さんです。今でもこういうストーカーもどきのひといるよね、という気持ち悪いキャラクタ設定にすることで、物語が円滑に転がってなおかつコメディになる。まさに2幕の肝でしたね。

正義の殺人でも殺人は殺人。

エピローグの殺人が癖になるのを揶揄するセリフまで任されちゃってまぁ!

復讐するための面々が集まっていく過程での中だるみは、丁寧さの表れですかね。杏さんがひたすらキュートで衣装も素敵でした。第2夜のオンエアは、CMが挟まり過ぎる気がして見づらく、無理に切っている箇所が残念でした。Blu-rayどうしようかな。