住めば都

気が向いたら、好きな俳優、観劇記録や日常ごとを独断と偏見に満ちた表現で書き散らかしています。思考が合わないかたはごめんなさい。

かもめ シアターコクーン

 28日千穐楽の「かもめ」昼の部観てきました。蒼井優さんの魅力全開でした。詳しくないので感じたままですが、かもめがそもそも演出も含め、ニーナありきのお芝居なのかもしれません。

彼女を舞台で観るのは初めてでしたが、機会があったら別の舞台を観たいひとですね。TVドラマも映画もさっぱり観ていない彼女ですが、舞台では人物がくっきり立ち上がって見えました。お顔立ちは、残念ながら私本来の好みではないですが声も良しで、舞台でスポットライトを浴びると俄然輝きを増すひとだと思います。

  と、イマサラな蒼井優さんのすてきな点を並べました。

当時の階級社会の女性が置かれた環境もあるのでしょうが、極端に表すと女性陣は雄々しく、男性陣は女々しくといった印象のお芝居でした。この戯曲は、残念ながら私の体質に合わないようで、お互いが分かり合えないことを前提に、(登場人物もそれはうっすら感じつつも)ことばの応酬が繰り返され、それぞれの悲壮な覚悟が降り積もっていくのをぼんやり見守る昼下がりでした。

萬斎さんは、台詞量に飲み込まれず強かにずるい男を造形し、大竹さんは発声からして野太い大女優の貫禄でした。

生田くんは、苦悩と孤独が友達さ、のきれいなさびしい男、でした。今回主演も実はかなり受けの演技が要求されるので、それを苦もなくこなせるのはすてきだと思いました。